マイネリーベ II　（ツヴァイ） 〜誇りと正義と愛〜 発売元 コナミ 機種・その他 PS2 恋愛アドベンチャー 2006.02.09発売 定価：6980円 個人的評価 総合評価 ★★★★ 乙女ゲームにあるまじき殺伐とした世界を愛せるなら！ 素敵なゲームです。レッツ、鉄道爆破！ シナリオ ★★★★ 細かいところで変化が多く、分岐が多いのに破綻が少ないのは秀逸。 どちらかというと燃え系！ グラフィック ★★ 絵が･･･顔が･･･微妙なんですが！別人なんですが！というのもあるので何とも。 音楽 ★★★ OP曲は大河ドラマのようで雰囲気がぴったりです。 それ以外も場面にあったBGM ボイス ★★★★ フルボイスで皆上手いので文句なしです。 システム ★★★★ 快適。クイックセーブ＆ロードがいいです。 あと、運命分岐で物語を動かせるのも○ キャラクター ★★★★ 皆、個性的でしっかり自分の意見を持った硬派な人達。 難易度 ★★★ 　普通のEDを見るのはとても簡単ですが、真相や隠しキャラなどやりこむ要素もあり。 脇カプ度 ★★ 色々と選択を失敗するとライバルの女の子達にお目当てを取られます。 備　考 主人公 ドイツ人の母親とクーヘン人の父の間に生まれた貴族の一人娘。 礼儀正しく凛としており、一芸に秀でている。 オルフェレウス 侯爵家の跡取り息子。 凛とした性格でいかにも貴族といった風貌の青年。エドと仲が良い。 CV:櫻井孝宏 エドヴァルド 明るく元気なスポーツマン。 子爵家の長男で複雑な家庭の事情を抱えているが、そんなことを微塵も感じさせない気さくな性格。 CV:関智一 ルードヴィッヒ 侯爵家の長男。母は王族出身でいかにも貴族といった性格。いつも高圧的で何を考えているかわかりにくい。 CV:関俊彦 石月ナオジ 日本人。華族の出身。 物静かで穏やかな青年。 ルードヴィッヒと共にあることを選ぶ。 CV:石田彰 カミユ 体の弱い伯爵家の末っ子。未来予知の力を持つ。草花を愛する優しい性格だが、意志は強く意外と男前。 CV：保志総一郎 アイザック 神出鬼没な謎のお兄さん。 いつも気軽に主人公に声をかけてくる。 実はイギリスの諜報部員。 CV：子安武人 新キャラ ここが○ 殺伐とした世界観に燃える！ ストイックな主人公＆攻略キャラ達に燃える！ あちこちの勢力を渡り歩くのが面白い。 システムが快適。 ミニゲームまで鉄道爆破や爆弾解除と殺伐としている。 オマケについてるデスクトップアクセサリーが豪華。 シナリオ分岐が多く、選択肢によって細かく展開が変わる。 ライバル３人娘が良い子になっている。 ここが× 結局、何をやっても辿り着く結果がほぼ一緒(真相EDですら大きく展開を変えるには至らない)。 戦時中ゆえ、甘さ控えめ。 人死にが多い。 没落システムがあまり生きていない。 ○○○に乗りたかった！ 主人公の出生の話があまり生かされていない。 (賛否両論だろうけど)ヌルい。戦争が。 ストーリー紹介 時は第二次世界大戦前のヨーロッパ。 小さな島国クーヘン。 若き貴族のエリートが集う「ローゼンシュトルツ高等学園」 主人公の少女はドイツからクーヘンへと渡ってきたばかり。 一芸に秀でた彼女は学園の中でも優秀な者ばかりが集まる シュトラール(クーヘンの政治を担う人達)候補生の補佐をする事となる。 美しく聡明な彼らと出会い楽しい学園生活を送る主人公。 しかし、上級生の彼らはすぐに卒業式を迎えそれぞれの道へと旅立っていく・・・ ・・・はずだった。 平穏に見えた日々が、卒業式の日に覆されるその時までは。 突如起きた革命。 激動の時代に翻弄される人々の運命は・・！？
	その他・感想 面白かったーーー！ まさかマイネリーベがここまで化けるとは！！ 最高です。 えーと・・・恋愛は・・・した気がしないけどさ。 燃えました。 シナリオ 学園物〜♪と気楽に始めると突然革命がおきて、主人公は激動の時代に飲み込まれるハメになります。 戦争燃え！という言い方は不謹慎ですが、切迫した状況を生き残るハラハラする感じが燃える人にはおすすめの逸品。 なかなか乙女ゲームにはないシュチュエーションが楽しめます。 っていうか、主人公が男でもそうそう鉄道爆破とかはしないよなあ・・・。 鉄道爆破って言っても、爆弾を設置するミニゲームなだけで、どっかんどっかん爆破してまわるような爽快感タップリの代物ではないですが。 攻略キャラクターの面々も前作ではなよっとした貴族のボンボンだらけか、と思っていましたが今回は皆漢です。 それぞれが、自分の考えと主張を持っていて、そのために生きる。そのために戦う！といった感じです。 皆、しっかり芯が通った感じがして非常に格好良い。 ただ、戦うのに忙しくてのんびり愛を囁く暇はほとんどありませんが。 共に死線をかいくぐって、気が付いたらいいパートナーになってたって感じでしょうか。 主人公も、前線で銃をぶっ放して戦ったりはもちろんしませんが、お荷物には決してならず皆の補佐役として、裏方としてきっちり活躍している辺りが好感が持てます。 強い主人公は大好きですが、さすがにスーパー超人な主人公よりはリアリティがあっていいかも。 どうなるのかなーと常に先が気になる展開は秀逸だと思います。 普通にプレイするなら目当ての人に張り付いて動けばEDも楽に見れますし。 あと、このゲーム、運命分岐といってですね、各勢力(レジスタンス・革命派・中立)の間を行ったり来たり出切るんですよ。 どの勢力にも学生時代の知り合いが居るので、皆(甘いと思うけどね)主人公を暖かく迎え入れてくれるわけです。 そんなわけで、鉄道爆破にうんざりしたら、戦いを捨てて中立に行ってみたり、とか。 そうやって別の勢力に行かないと見えない展開もありますし。 ただ、残念だったのは没落システム。 つまりは、前作で恨みの積もりに積もった女キャラに復讐を果たせるという素敵なシステムなわけですが。 難しい。 攻略キャラの真EDより、難しい。 しかも、今回女友達が比較的良い子なので没落させてもそんなに楽しくないし。 没落自体がオマケのイベント程度の扱いなので、爽快感も少ない。 もうちょっとものすごくいくのかと期待していただけに。ちぇ。 システム 快適です。 セーブ・ロードは(普通のレベルですが)多少時間がかかるものの、クイックセーブとロードがついているのでそれを活用すれば全く気になりません。 気になる選択肢や運命分岐が出てきたら即クイックセーブで。 ミニゲームも豊富で楽しかったです。 ただ、ルートによってはミニゲームがほとんどなかったり、キャラによってはダンスが踊れないキャラがいたりとその辺りが残念でした。 全員にミニゲームあったらよかったのに。 アドベンチャーゲームに必要なシステムはきっちり整えられており、ゲーム中ストレスを感じることなくプレイ出来たのはとても良かったと思っています。 前作(私がやったのはGBAでしたが)とは本当に大違いだ！ グラフィック うーん？ 絵によってはとても素敵なのもある！ あるにはあるんですが、絵によってはなんだかがっくりくるものも多いです。 特にエド。 それから新キャラのジークリードなんて立ち絵とは別人のよう。 絵の枚数もさほど多いとは言えず・・・この辺りは残念としか。 おそらく前作の方が綺麗で枚数も多かったと思います。 ここで欲しいのに！という所でもあまり枚数がなくて残念。 感想 久々に熱く熱く燃え上がりました！ え？あれ？ 乙女ゲームだったっけ？ 女主人公物の戦争アドベンチャーじゃなくて？みたいな感じでしたが。 なんかこう、EDも甘いというよりは・・・燃えた！と。 燃えるゲーム大好きなせいでこのゲームはとてもハマりました。 惜しむらくはクーヘンの未来がどう転んでもあのルートな事で・・・その辺りをもっと大々的にひっくり返せていたら心の名作ゲームに入れていたところでしたが。 でもジークリードなんて切なくて(少しだけ乙女ゲームっぽく)盛り上がったし、オルフェの告白は燃え方面でしたが、何にせよ非常に面白かったです。 甘くてときめいて・・・そういった恋愛ゲームに飽きている方にはお薦め。 激動の時代に、もがいて足掻いて未来を勝ち取る、そんな世界観に燃えを見出す方に･･･。 余談ですが、シナリオライターは前作とは違う方らしいです。 なんか幕末恋華新撰組のシナリオ書いた人だとか。 確かに、控えめ且つ凛とした主人公とかの描写は通じるものがあるかも。 容赦なくばたばたと(名前のない一般キャラが)死んでいくところとかも。 ネタバレ感想 ジークーリード！！ 大好きだ！！ 幸せになれよーーーーー！ 欲を言えば、ヤクト・ヒルシュケーファに乗ってみたかったです。 っていうか、主人公のお母さんが適正持ちだったんだから、主人公だって乗れた方が楽しいじゃん！ ヤクトに乗って町をガンガン攻撃なんて燃える！・・・・・・・・・・・か？ いや、私は燃える事確実ですが、一般的な乙女ゲームとしては引かれますよ、ね・・・やっぱり。 でも、乗りたかったなあ。 あとは、クーヘンの未来があまり変わらないのが残念でした。 真の勝者はルーイって事になるんでしょうか？ どう転んでも目的達してるよね。 もうちょっと、と思った部分はやっぱりその辺りです。 主人公が関与する事によってレジスタンスが勝利しちゃったり、革命側が負けたりとかもっと大幅なシナリオ展開の違いを見たかったな。 高望みしすぎですか？ 細かい分岐は多くて非常に好感が持てる作品だっただけに。 (ならず者に捕まった時に、助けに来るは革命側だけかと思ったら、レジスタンスの二人が助けに来るパターンもあって・・・エド好きなのでちょっと感動しました。細かいぜ。) キャラクターは皆格好よくて好きでした。 なんか・・・武士みたい、っていうのは表現変か・・・。 でも、そんな感じ。 皆一本芯が通っていて自分の道をしっかり見ている。 素敵です。 格好良いです。 奇麗事ばっかり言っていそうなオルフェも泥と血にまみれて戦っていたりすると・・・格好よすぎて惚れ直しそうです。 彼はレジスタンスEDの方が好きだったな。 幸せは遠いけれど、戦いは続くけれど。 なんか情熱的な感じで燃える。 意外だったのは前作で見もしなかったカミユがとっても男前だったこと。 平和主義者の中立者、ってなんか奇麗事だけ言って物事解決できなおバカ、っていうのが多いじゃないですか。ゲームだと。 でも、彼はちゃんと戦争反対するのに何が必要か知っていて、危険を承知で街灯演説やったりと、現実を見据えている辺りが。 確かに、平和を求める事はちっとも軟弱じゃなくて、本当はとっても険しい道ですものね(実際の世界情勢とか考えると)。 あとは、エド。 最愛です。 素敵だった。 年齢差気にしてる軍人も良かった。 唐突にプロポーズかますアイザックも愉快だった。 ナオジはとっても凛とした綺麗な人だった。 が、ルーイ。 彼のぶっ飛びぶりに笑いが止まりませんでした。 なんだ、あの衣装。 なんだ、あの演説。 変な人だーー！ 変だけど素敵だ。愉快すぎる！！ なんか、皆どのキャラも素敵でした、本当に。 乙女ゲーム的に萌えたのはジークリードでしたけど。 人間は自分でさえ、替えのきく駒のように思って生きてきたのに 君だけが代えるものが見つからない、って。 最強の告白ですよね。 うん、いつか目覚めて幸せになれよー！

c2006 KONAMI cマイネリーベ製作委員会・白泉社 2006