自律機動戦車イヅナ 発売元 TEA-CROWN ティークラウン公式ウェブサイト 機種・その他 Ｗｉｎ　　サイエンスファンタジーＡＤＶ ２００６年１２月１５日発売 8,190円（税込） 個人的評価 総合評価 ★★★ 小粒な良作。丁寧な作りに脱帽。 ロボアニメ系乙女ゲーとしては最高です。 ボーイズ要素は期待しないこと。。 シナリオ ★★★★ 細かく計算され、練られたお話。面白いです。地味にダークな面も。 グラフィック ★★★★★ 可愛い系絵柄。バラツキもなく安定。 音楽 ★★★ 特に耳には残らないけど、きっちり場は盛り上げます。 ボイス ★★★★ 豪華声優陣。パートボイスなのがやや残念。 システム ★★★★★ 超快適で安定してます。こんなに便利なシステムなかなかない！ キャラクター ★★★★★ 皆、個性的で魅力的です。 難易度 ★★★★ クリアは簡単ですが、好感度ＭＡＸにするのは難しい。　 脇カプ度 ★ 脇カプほどではないが、時折感じる置いてけぼり感あり。 備　考 朝倉　晶乃 主人公。ブラコン気味の明るく元気な女の子。 CV. 相沢舞 朝倉　総一郎 兄視点シナリオの主人公。 穏やかで優しいシスコン科学者。CV. 草尾毅 杉田　宗親 主人公の幼馴染。型破りの天才タイプ。 陽気なムードメーカー。CV. 櫻井孝宏 高柳　肯 主人公の幼馴染。真面目な秀才タイプ。 温厚で物静か。　CV. 福山潤 杉田　正剛 宗親の弟。最近、宗親に反抗中。CV. 菅沼久義 北川　イザン 正剛のクラスメイト。ちょっと変わったアメリカ帰りの少年。　CV. 斎賀みつき ここが○ 破綻なく練りこまれたシナリオ 快適なシステム 妹シナリオの裏側が見られる兄シナリオのシステム ここが× 兄シナリオはボーイズゲーじゃないし、個別ＥＤもない 所々謎が放りっぱなし ストーリー紹介 主人公、朝倉晶乃は高校２年生。 幼い日に両親を事故で亡くし、年の離れた兄は勉学のため留学。 ずっと叔母夫婦に育てられていた主人公の元へ兄からの連絡が届く。 一緒に暮らそう。 主人公はその申し出に喜び、日本に帰ってきた兄の元へと行く。 テクノバレー。 田舎町に作られた研究都市。 そこで兄との暮らしを始めた主人公は、幼馴染二人に再会する。 そして、不可思議な偶然の重なりから兄の研究するロボット・・・ 自律機動車両イヅナの存在を知る事となる・・・ 果たして、晶乃の運命は・・・・・・？
	その他・感想 さて、自律機動戦車イヅナがやっとこ発売になりました。 早く出ないかなーと言い続けて早３年･･･。 ところでこのゲームは妹視点の乙女ゲーと兄視点のボーイズゲーが両方楽しめるという１粒で２度美味しい仕様になっているようです。 これはかなり個人的な見解ではありますが･･･ イヅナは兄妹ゲーだと思います。 イヅナは乙女ゲーだと思います。 イズナはサイエンスファンタジーだと思います。 が、しかし！ イズナはボーイズゲーではないと思います。 BL･･･所謂ボーイズラブでないのは勿論の事、もしや友情ゲーですらないんじゃない？というのがプレイした印象でした。 シナリオ 何だろう･･･？ 明るいエヴァ？ とにかくロボットアニメ系です。 妹サイドは適度にイヅナを巡る事件に巻き込まれつつ、学校で各キャラと仲良くなっていく感じ。 会話のテンポも良く、先の気になる展開でサクサク進みます。 １プレイ時間は結構短めで２時間半〜３時間くらい。 ５話構成で、１話終わるごとに予告編とOPが流れるから本当にアニメのノリです。 話もあまり乙女乙女した恋愛重視系ではなく、ストーリーの中で友好を深めていくといったもの。 砂吐けそうな甘い展開や甘いセリフを期待すると肩透かしをくらうかと思いますが、個人的には大層萌えさせて頂きました。 ストーリーは基本１本道の中での細かい分岐となるので、派手なマルチ展開はありません。 その代わり選択肢や好感度で細かい分岐は多いので、セリフやちょっとした変化を楽しめる人にはお勧めです。 なお、兄視点のシナリオは妹のクリアデータを読み込むことで妹シナリオの裏側が見られるというもの。非常に面白いです。 例えば、妹シナリオでAというキャラとデートに行ったセーブデータだった場合、兄のシナリオでもAは妹とデートに行っているので兄シナリオにその時は出てこなかったり。 自分が前の妹プレイでやってたことがかなり反映されてるので面白いことになります。 また、兄視点シナリオも妹視点と同じく派手なマルチ展開はありません。 妹と同軸時間の中で行動しているに過ぎないので、結局妹シナリオのオチの部分に辿り着くだけです。 もっとも兄視点シナリオは地味にダークなので、雰囲気は少し違いますが。 また、これは個人的ガッカリだったのですが兄視点シナリオには明確なキャラ別EDが存在しないようです。 友好を深めた(かもしれない)キャラとのイベントはありますし、エピローグ前に軽くイベントが入っていますが･･･友情EDと言えるようなものはない･･･です。 一般ゲームの友情EDだって｢この人生で信頼出来たのはお前だけだな｣(byベアルファレス)やテイルズオブシンフォニアとか、クラナドだって変な意味のない爽やか綺麗な友情EDあったのにーー。 わざわざ、兄視点ではボーイズ(友情)ゲーが楽しめますっていう言い方はちょっとどうかな？と思ったりもしました。 一般ゲームの友情EDに負けるような展開なのもそうですが、あくまで妹視点シナリオの裏側が見られるマルチサイトシステム、とか･･･。 妹視点シナリオの補完が出来る番外編とか･･･そういう位置付けでよかったような。 公式サイトや広告で期待していたのでガッカリしましたが、話の流れとしては個別ＥＤがないことも自然で納得はいきます。でも、ガッカリ。 あ、それから近親アリです。 事後というか･･･朝の描写がモロに、ね。 システム 何故、これほどまでに！？と言いたくなるほど快適です。 恐らく、PCの女性向ゲーム随一のシステムだと思います。 スキップは既読、未読判別あり。オートあり。共に任意で速度変更可能。 セーブはいつでも出来て数も多く、クイックセーブ、ロードもあり。 更に“次の選択肢まで飛ばす”と“前の選択肢まで戻る”事も出来る。 バックログもセーブやロードをした後にもきちんと読める！ ボイスは個別ON/OFF可。 妹は氏名変更可能(変えなければデフォルト名で呼んで貰える)。 兄は苗字のみ変更可能。 とにかく快適でした。 全体的に安定していて･･･家庭用ゲーム機並。 難を言うならボイスの音量バランスが若干変だったこと。 キャラによって変に大きかったり、小さすぎて聞き取りづらかったり。 特に妹は女性で声が高めなので大きく聞こえて耳に響きがちだし、杉田(兄)は声が小さすぎて所々全然聞こえなくなっていたり。 ちなみにボイスはフルボイスではなく、分岐の多い場所やさほど重要でない場所にはない感じです。 音楽はOP曲が耳に残りました。 あとはさほど印象的ではなかったけれど、どれも場面に合っておりきちんと盛り上げに一役かっています。 主張しすぎないBGMという意味では最高なのかも。 グラフィック アニメ調の可愛い絵柄。 塗りもアニメ調です。 そして何より･･･安定してる。 立ち絵とイベント絵での違和感が全くなく、質のバラツキも感じられません。 演出も細心の注意をもって作りこまれている感じで、画面の揺れなども多用したりせず効果的な所で効果的に使う印象です。 OPのアニメも綺麗。 まずOPがアニメだったことにも驚きましたが。 動きは多くないし、派手じゃないけれど･･･可能な限り原画に近づけた絵柄のようでほとんど違和感がありません。 感想 なんていうか･･･ベタ褒めしたくなるクオリティでした。 システムとか快適だし、絵も安定してるし。 小粒な良作という感じ。 その小粒もぎっちりみっちり詰まってます！というタイプで。 細かい反応を楽しむ分には１度ED見たくらいじゃ生ぬるい。 何度もあれこれ選択肢を試してみたくなります。 甘さを求めすぎないアニメ調の乙女ゲーが好きと言う人には心からお勧めの逸品です。 それからちょっと不思議な味わいのあるゲームでもあります。 ともすれば紙芝居ゲーとも言われるADVゲームでありながら、妹シナリオと兄シナリオの両面から一つの話を見ることでえらく立体感のある・・・なんか箱庭ゲーみたいな印象も。 難解なSF部分をわかりやすく解説してる点も好印象。 が、しかし。 BLもしくは、兄で誰かを攻略する事を目的とした友情ゲーを求める方には不向きです。全くお勧めしません。 パッケージ裏の煽り文句がちょっとにくいぞ。 それから、話がわかりにくい点がちょっと。 概ねクリアはしたはずなのに結構な謎が残っている気がしました。 ぎっちりみっちりを小粒に詰めたせいで、少しはみ出て入りきってないんでは？ 設定はやたら多くて深そうですが、それが全部ゲーム中で出せているとはちょっと思えません。 付属の冊子に書いてあったことですが、とあるキャラの過去の行動理由はどこにも出てきません。 冊子にも書いてないし、ゲーム中でも出てきません。 が、兄は知っているらしい。 本筋に関係ないとはいえ、プレイヤーキャラは知っている情報がプレイヤーには知らされない、ってのもなんだか消化不良。 そういう謎のまま放りっぱなし感もエヴァっぽいと言えなくもないかも･･･？ 妹視点にはあまり不満はないのですが、兄視点シナリオにはなんだか不満が多いといえば多いです。 いや、事前情報が良くないのかも･･･。 雑誌とか公式サイトでの兄視点シナリオの位置付けが･･･。 逆に乙女ゲーム好きだけどＢＬゲームはちょっと・・・というような人に二の足踏ませて、損してるような気もするんですよね。 それから何重にもオブラートにくるむように誤魔化してはありますが、真面目に考えるとかなりグロめの描写が多々あります(主に兄視点)。 イベントスチル等は出ないので気にしなければ読み流せる程度ですが、念の為。 2006.12.19記 ネタバレ感想 アンドロイドは電気羊の夢を見るか、を思い出しました。 イヅナって何だろう？ 心って何だろう？ そもそも、このゲームって何？ イヅナはどうして未来を知ってしまったんでしょうね？ 未来予測ってやつなのでしょうか？ 何がしたかったんだ、イヅナ？ ･･･よくわからん。 途中から結構(重複してそうな話を)スキップしちゃったから読み飛ばしたかな･･･。 そもそも、イヅナがどうやって未来を知り得たのかよくわかんないんですよね。 イヅナは主人公(妹)をTTから守るために全て動いてたわけ？ それとも、自分の心が(データの修復や書き換え、部品の交換)ある一定の時期に必ず失われるだろうという事実を予測してたのかな？ でも、そうすると主人公へ宛てた手紙がよくわからなくなるんですよね。 あれは最初に出会った時から、主人公が誰とくっつくかまで知ってたとしか思えないわけで･･･うーん？ あと、敵の真意もよくわかんないし。 いや、彼の場合途中でイヅナの物凄い未来予測に気付いた感じではあるけど。 イヅナが弾避けまくったのも、この場所を通るとどの角度から撃たれるってのを知ってたからで･･･。 そもそも、何故ロボットにそんな未来予測能力が？ 心が宿ったのは別にいいけど。 色々わかんなかったなー。 でも、特典ブックレット見ると、イヅナって神の目を持つロボットだの、多世界宇宙を夢見るロボだの書かれてるんですよねー･･･。 多世界宇宙ってパラレルワールドって事ですよね。 EDの数だけ世界がある・・・と、いうより主人公(妹)の選択肢一つ一つに別の世界が無限にあるって事かな。 それで、そんなロボに愛された女の子が主人公って事らしいんですが・・・いつ？ いつだ、愛されたのは？ あの手紙は初対面より先に貰っていたので・・・出会う前から愛してましたって事になるのか・・・。 うむむ。 答えが予想外すぎてわからないよ、高柳(降参) まあ、生まれてから死ぬまでの(しかも短い期間)全ての事がわかってたとして、さて何をしようか？ってイヅナは考えたのかもしれないですね。 それは、外の世界でのんびり生きることだったかもしれないし、愛した女の子を守る事だったかもしれない。 でも、出会う前から愛し、自分の最期の瞬間に立ち会う相手が誰を好きになるかわかっていて、自分の想いは届くわけでもなくて、でもそんな相手を守って死ぬ・・・って考えると悲恋物？ イヅナが何をしようとしてたのか・・・やっぱよくわかりません。 ええ、考えてると頭ぐるぐるしてきて混乱する。 ただなんとなく・・・先のことが何もかもわかっちゃうのは楽しく無さそうだなーと思いました。 ・・・なんか無駄に深いな、イヅナ。 ファンブックとか出て解説してくれるといいなあ。 それとも、答えは自分で考えろ、って想像に委ねる系でしょうか・・・。 個人的に、妹視点に特にこれといった不満はないんですよねー。 思ったより甘かったし。 どのキャラも攻略してみると予想外に良かったです。 イザン可愛かったし。 杉田(弟)はしょっぱなから乙女ゲー路線で突っ走ってくるので思わず最初にED見ちゃったし。 杉田(兄)は好みで、独特の喋り方がすごく好きだったな。 飛躍しまくって既に将来まで決定なのは謎でしたが。 杉田(兄)のダンボール被ってるイヅナ見た時の反応とかが好きでした。 杉田＆高柳のEDはこのゲーム中、唯一の逆ハーというやつでしょうか。 これも面白かった。 二人のうちどっちがいい？って聞かれて、二人とも興味ないみたいな答え方すると二人が真っ白なってたり。笑えた。 このルートは悪女なのか、天然ほのぼのなのか、どっちだ？(笑) っていうか、兄視点で見るとわかるんですが特に係わりあってない状態でも高柳なんて妹のこと意識しまくってたみたいですよね。 甘さがない！と言い切るほどではない気もする。 そういえば、イザンは兄視点ルートを見てから妹でＥＤを見たから思うのですが、イザンって主人公(妹)に出会うまでは兄側の人間だったんじゃないかな。 人と心を通わせない。深入りしない。必要としない。 それが、主人公に出会ったことで変わったのが彼と彼女の恋愛ＥＤなんだと思います。 なんか幸せそうで良かったなー。 主人公(妹)は平凡な女の子のようで他人の心を解かす力をもっているのかもしれないなーと思ったり。 イヅナにも好かれてるし、人として色々アレな兄の心も開くし。 そういや、イヅナも可愛かったなー。 ＥＤ欲しいぞ！落とさせろ！みたいな。 前に見た雑誌では妹の攻略キャラに何故かイヅナが入ってたので恋愛ＥＤあるのかー！？と一時期ドキドキしておりました。なくて残念ですが。 妹視点は本当に楽しかった。 その代わりに色々となんだかなーと思ったのが兄視点のシナリオ。 同じく予約した友人と、妹視点もいいけど兄視点が楽しみだねー！と言い合っていただけに･･･。 優しいマッドサイエンティストが誰かに心開くなんて萌えですよ！ 別にBLまでいかなくても充分！ 友情最高！ 背中はお前に任せるぜ！みたいなノリ大好き！ が、現実は厳しかった。 開かないもん、心。 っていうか、心揺れることさえしない･･･。 多分ね、兄は誰のルートを辿ろうと大切なのは妹だけでイベントが起きた各キャラ達が死んだりしてもほとんど動揺しないと思うんですよ。 残念だなー、優秀だったのにとかは思うでしょうけれど。 悲しい、嬉しい･･･って感情が反応するのは妹相手だけっぽいですよね。 そもそも、優秀だったから勿体無いし･･･なんか使える(体の)部品残ってたら再生出来るかな？とか言って実験に走りそうです。 多分エピローグ手前にイベントの入ったキャラから好意は寄せられてると思うんですが、当の本人(兄)がそういうの必要としてないから。 友情一方通行、片思い。 いや、それ友情って言わないし！・・・みたいな・・・。 ･･･ううっ、残念(号泣)。 挙句に特典冊子に兄とエリオットは失敗した杉田(兄)と高柳です、みたいに書かれてて更に凹みました。 何それ･･･。 杉田と高柳の友情は成功で主人公たる兄は駄目ってさー。 脇カプ嫌いなんだよー。 主人公なのに兄って意味も立場もないよ。 モブキャラじゃないか。 それでボーイズ(友情)ゲーって売りにしないでよー。 他人の友情を見せられるゲームですか？ イザンの話も、凹んでるところに来てくれるシュチュエーションは美味しいかなと思ったんですが、当の兄はイザンが来ても別に嬉しいわけでもなんでもなさそうだし･･･イザンもクライマックスで杉田(弟)との友情劇場を目の前で繰り広げてくれるし。 杉田と高柳は･･･私が見たかった“背中はお前に任せるぜ”を地でいってるコンビだとは思うんですけどね。 好きな人が出来たり、結婚しても一生続くタイプの友情です。 理想だけどさ。 主人公と○○ってのが好きなんですよ。 脇でやるな、脇で。 掛け合いは面白いんだけどな。 なんか兄のシナリオって暗くて孤独で悲しい話なのかもしれないですね。 尤も、本人はそれが悲しいなんてちっとも思って無さそうだけど。 それにしても、兄シナリオでキャラ攻略出来ます(友情で)みたいな売り方するのはやめて欲しかったですね、本気で。 真相が見られる兄視点の番外編とかサイドストーリー程度の扱いにして欲しかった。 兄の視点で色々見てから妹視点に戻るとわかることも多くて、楽しみの幅が広がるのは確実ですし、この物語に兄視点のシナリオが効果的に作用してるのも事実です。 だけど、攻略の概念がなんか違う。 イヅナに於いて兄視点シナリオだけは期待外れだったなー･･･。 そういや、オフィシャルサイトをぼんやり見てたら、爽やかサイエンスファンタジーアドベンチャーって書いてあるんですよね。 これもさー、羊頭狗肉？ 少なくとも兄視点に於いては“爽やか”は有り得ないでしょー。 イルカの脳とクローンで出来た子供やら、半身吹っ飛んで死にたがってたのに再生された男としては不能の人やら、自殺未遂で変な能力つけた人や、妹に執着しまくる壊れた科学者やら・・・。 爽やかのサの字もありゃしないさ！ だからボーイズって売りで書いてあって・・・それがなくても大した事じゃないさ！ ・・・・・・なんとなく・・・やさぐれてみました。 まあ、妄想力をフル回転させて頑張ればエリオットの最後のセリフの後には、部署変えを希望した。また一緒に研究しよう！になるんだと思い込めなくもないのですが、仮にエリオットと一緒に研究できることになっても兄は別に喜びもしないんだろうな。 ああ、そうか、みたいな。 喜ぶとすれば“優秀な人材”と一緒に研究できることであって、エリオットだから、ではない感じ。 まあ、更に地中のマグマに到達するくらいの勢いで深読みすれば、兄が最後に少しずつ変わっていけたのは、妹というきっかけがったけど･･･共に関わったエリオットとかの存在もあったのだ！そして、二人が一緒にいて、エリオットもいずれ笑うことが出来るようになって･･････と思うのはやっぱ無理あるな。 うん、ムリ。あり得ない。 エリオットの兄への感情は・・・なんか複雑だけどやっぱり好意のような気もすごくするんですよね。 兄が応えればいつでもＢＬまで一直線、みたいな。 あ、プラトニック萌えだから、不能とかそういうのは別に関係ないしね。 でも、兄は他人に興味、この先も持たないだろうからなー・・・。 イヅナのメッセージも妹宛は“しあわせに　ふたり”なのに、兄宛は“しあわせに　そういちろ”であって、誰かと幸せになれって書いてないんですよね。 未来予測しすぎだ、イヅナ。 兄は一般常識を持ち合わせた人の心の機微のわからない、倫理観欠け気味のちょっと行き過ぎた科学者、なんだと思うんですよね。 最後で親のお墓について語る辺りは少しだけ、死者を弔う気持ちとかがわかるようになったって感じではあるんですが。 アレは妹が生きてて良かった、って泣いた時に気付いた感情と言うか･･･。 手の傷を消す気にもなれたりね。 でも結局、兄妹ゲーで終わってしまう気がする。 っていうか、それがこのゲームの真髄なのかもしれません。 近親ネタあるしねー・・・。 いつもは近親ネタをくらうと引くのですが、イヅナではそういえば引かなかったな。 何故なら・・・兄は最初から壊れてる人だから、ツッコミ所がないんですよね。 そういや、イヅナはどこら辺が戦車だったんだ・・・？ それを使おうとした人間の思惑の方？ あと、イヅナは最後に“わたしにはこころがあるとおもいます　そういちろうにもあるとおもいます”とか書き残してるんですよね。 やっぱり兄に誰かを想う心ってあるんでしょうか？ ・・・・・・妹以外で。 もし、あるなら個別ＥＤあっても良かったはずなんですよね。 そしたら兄シナリオにこんな寂しい話って印象も抱かなかったし。 でも無いのは・・・やっぱ兄は孤高の天才で、妹以外は愛せないのかなー・・・。わからん。