COX−BAX
発売元
ギズモ
機種・その他 win/18禁 
ゲイ向け恋愛ゲーム
8190円
2003年9月25日発売
個人的評価
総合評価 ★★★ 予想外に面白かった。あとかなり友情萌え(健全の)。
シナリオ ★★★ 話は割と王道だが、微妙なEDが多い。
グラフィック ★★★ 比較的可愛い系絵柄でアニメ塗りなのでクセは少なめ。
音楽 ★★★ 普通。
ボイス ★★ フルボイス。ただし、あまり上手くはない。
システム ★★★ いつでもセーブ、既読スキップ有。普通。
パッチを充てるとEDロールスキップ等も可。
キャラクター ★★★★ 個性はやたらと豊か。萌えるキャラもいる。
難易度 ★★★★★ 真EDの攻略条件がオニ!通常EDは慣れればいけるが。 
脇カプ度 ★★ 有。それ以前に結構乱れているが。
備 考
ゲンヂ 主人公。路上でライブをする事にこだわるミュージシャン。海外帰り。とある男を捜している。ゲイ。
アキラ 主人公の協力者で情報提供キャラ。
主人公の歌の大ファン。ただし、ノーマル。
はじめての男 主人公が高校時代に会った謎の男。

その他割愛
ここが○ 予想外に普通の話で面白い。
絵がアニメ系でとっつきやすい。
友情萌え(個人的にとても重要!)
ここが× 真EDの条件が鬼!
ラブラブなハッピーエンドが少ない!!
ストーリー紹介

高校時代…自分が好きなのは男だ――という自覚をした主人公…。
おそるおそる踏み込んだ夜の公園。
そこで出会った男…。

数年後。
久々に日本に帰ってきた主人公は
あの男にもう一度会いたい…という思いを抱えていた。

何も知らなかったあの頃とは違う。
今再び出会ったらどうなるんだろう?


果たして主人公は、はじめての男を探し出せるのか?






















その他・感想

発売当初から気にはなってたんですが、たまたま売ってる所を見かけたので…念願叶って(?)プレイ。
正直、怖いもの見たさ、みたいな感じでした。

が、しかし!
意外に面白いんですよ、このゲーム!!

シナリオ

主人公は路上でライブをし、集まった観客から情報を得て“はじめての男”かもしれない人を探しまくる、という話です。

ちなみに観客から話を聞きだしてくれるのは情報提供キャラポジションのアキラです。
主人公が上手く客をノせる(ライブの選曲で)と彼がいっぱい情報を仕入れてきてくれます。

そんなわけでその情報を頼りに目当てを探しているんですが、そこはかなり大雑把かつ大物な主人公・・・。
明らかに記憶の中の目当ての人と違ってても(どう見ても自分より年下で体格も違うような相手とか)どんどんお近づきになってしまいます。
ええ、貞操観念とかないので隙あらばそういう行為にうつることもあったりして。

その割に話の流れ自体は結構普通というか・・・オーソドックスというか・・・。

例えば内気すぎて恋人が作れない人と仲良くなって親身にアドバイスしてたりとか、ゲイ大嫌い!近寄るなー!とか言ってる人に連日寄ってって段々仲良くなっちゃったりとか・・・。

ただEDは“ナニ!?”と思うものが多かったです。
いや、それ、BADでしょ?みたいのとか、恋愛してねーーーー!とか、え?くっつかないの?とかとか。
ラブラブED二人の世界、を求める場合には激しい不完全燃焼っぷりを味あわされます。

まあ、その辺りを差し引けば割と主人公の性格も大らかな感じでいいですよね。
個人的には主人公とアキラの関係に萌え転がりました。
ああ、もう、これだけで買った価値アリアリアリ!

あと、主人公は基本攻めっぽいです。
まあ、受けでも別に構わないみたいだけど。
そういえば・・・受けの時はその・・・最後までってのほとんどなかったなあ・・・。


システム

ちょっと古め。
発売が2003年である事を差し引いてもちょっと古め。
既読スキップ有りのどこでもセーブ可なのでさほど不便は感じませんでしたが。

あと、公式サイトからパッチをダウンロードしないと場所選択時にセーブが出来なかったり、EDロールが飛ばせなかったりします。
真EDを目指すには、どんな小さなミスも許されない状態なので場所選択時セーブ可は必須です。

そう・・・真ED・・・。
主人公が見事“はじめての男”を見つけるシナリオなのですが・・・難易度がめちゃめちゃ高いです。
僅かのミスも些細な隙も許されません。
有り得ねーーー!と叫びたくなる勢いです。
きちんとルートには乗るのですが・・・最後で・・・あはははは・・・(号泣)。

グラフィック


アニメ塗りの結構可愛い系絵柄。
もちろん、ムキムキ兄貴やムキムキ親父なんかもいるんで、間違っても一般的ではありませんが。
でも初代ホタルとかに比べれば全然平気。クセなさすぎ!なくらいです。

スチルには結構綺麗な物もあります。
ラブラブしてたりすると、そのままBLゲーで使えるんでないの?というのもあります。少ないですが。

主人公が目無しのギャルゲー系なのが個人的に残念。


感想

これ、意外に楽しいかも。

なんていうかまあ…一定の覚悟は必要ですが、絵柄もアニメ絵でそんなに怖い世界ではないし。
スチルなんかには結構綺麗なものもあって、そのままBLゲームで使われても問題なさそうと思えるものさえいくつかありました。

ストリートミュージシャンな主人公は、外国帰り。
帰国を機に学生時代に出会った初めての人、を探そうと決意する話。
初回、適当な場所で適当な人に声をかけたら速攻殺されました。
なんつー物騒な世界なんだ(笑)
ちゃんとアキラの情報を聞いておかないといけないようです。失敗。
その後、やり直し。
主人公は迷い続ける登場人物達に活を入れたり、説教したりする日々。

あとアキラと友情育んだり。

このアキラって子がエライ可愛いんですよ。
主人公に憧れてて色々協力してくれる子です。
ノーマル趣味なのに、主人公がゲイって知っても引かないし。
ちょい未遂はあるんですが(酔ったところを主人公がちょっかい出した)基本は友情です。
お互いの趣味が違うけどちゃんと認め合って友達…って萌える。

その後は疲れたエリートサラリーマンとラブラブになったり燃えるボディビルダーとケンカしたり。



決して!
決して人には勧めませんが(だって大前提がホンモノさん仕様だもの)…友情好きには結構オイシイゲームかも。
その他のシナリオも割と面白かったです。
BADじゃん!って叫びたくなるようなオチしかないキャラとか、え???それでいいわけっ?とツッコミたくなるようなオチしかないキャラがいて…斬新でした。


むしろあの真EDも結構アレだよなあ…。

でも、ちょっと徹夜した…。
面白かったってのももちろんあるし、鬼難易度の真EDを意地で見ようとしたせいもありますが。
割とムキにさせる魅力はある・・・・・・かも?






2006.01.15記




ネタバレ感想








さて、ついにコレをやりました。
ええ、新年早々ナニやってるんだ?と自分にツッコミたい気分ではありますが。
でも、面白かったよーー!

まず、(意外に)最萌えキャラ、アキラ。

んで、何に萌えたかといいますと…ズバリ!友情。
何のやましいところもないくらい清く正しい友情。
私のお気に入り友情ゲーのうちのベスト10に入れていいくらい友情。

ホンモノさんな主人公と、ノーマルな少年との間に芽生える友情は一見の価値アリでした。
ノーマル少年アキラ。

十代半ばくらいに見える童顔ですが…多分成人。
そこそこ金持ちのボンボンで俳優志望。
道で奏でられる主人公の音楽にすっかり魅了された彼は、何かと協力してくれるようになります。
まあ、ありがちな情報提供キャラですね。

「ボク、ファンクラブ作りました!会員番号0000000001はボクです。」
「何だその、勘違いホームページのアクセスカウンターみたいな桁数はっ!」
等と楽しいやり取りを繰り返すうちに友情が深まる話。
まあ、途中で(選択肢によって)未遂はちょっとありますが、基本友情。
冗談半分で迫る主人公、いつも笑顔でかわす少年ってな感じで。

っていうか、こののほほんお坊ちゃまが意外としっかり者というか…某消費者金融のCM並みに「なんて計画的なのぉーーーっ!?」と叫びたくなるくらいのオチを持ってきてくれて笑えました。
うん、いいよね…こういうの。

サウナの時から企んでたのかよー・・・。
うん、騙されないよネ、君ならネ。むしろ騙すもんネ・・・とか言いたい気分に(笑)
アメリカ渡る前から、いつか主人公を自分の物にしようと企んでたんだよな・・・恐ろしい。


元々ゲーム自体がキャラ攻略を果たしても、明確なラブEDが少ないこともあって…コレがベストEDなんじゃないの?と思ってしまいました(主人公がモノローグではじめての男みつからなかったけど、まあいっか、とかわざわざ言うのはこのEDだけだし。)
ある意味一番長続きしそうな関係だし。
…っていうか、主人公が落とされたようなもんだよなー…。
腹黒いわけでもなく、純粋かつ真面目に計画的なお坊ちゃんに萌えました。
新しいな、こういうの。


あとは数少ないハッピーエンドキャラゴウ!
ただし、彼のアレがソレな関係でHシーンが最後までいかないのはちょっと寂しい所。

ま、何はともあれ・・・ゴウ、かわいー!
公園で出会った未知の生物…。
ノゾキ趣味の大男。
主人公も怖っ!係わり合いになんかなるもんかー!と思ってたようですが銭湯のお湯の中に沈んでたりと変な所で何度も出会う。

その後、気は優しいのに自分の容姿にコンプレックス抱いているゴウと友達になったり。
基本的に余裕かましてる主人公が振り回されてるのも楽しいです。
好意でぎゅーっと抱きしめられたら、骨折れそうな勢いで痛かったり
何やられても力技でぎゃーぎゃー悲鳴上げてる主人公が楽しい。

最初は選択肢ミスって(?)ゴウの恋愛成就を手伝っちゃったのですが、その時の主人公のモノローグが“寂しくなんかないやいっ!”とか言い出しそうな感じで可愛かったので慌ててくっつけ直しました。
うんうん、結構幸せに長続きするんじゃないかな?
アキラの次に彼との仲を応援しようと思います。

そして、序盤から出張ってきた疲れたエリートサラリーマン、ダイスケ。
主人公受けなのはいいんだけど・・・やっぱ最後までしないゾ!
実はイヤなんだろ?そうなだろーーーっ?と聞きたくなりました。
でも、スチルが一番綺麗っぽかったのも彼でしたね。
キスシーンとか普通にBLっぽいよ!

しかしEDが!?
意外でしたー・・・恐ろしく。
あ、BADEDルートもいいですよね。
やたら弱気で臆病で物陰でぷるぷる震えちゃう主人公。
いや、有り得ない!と言いたくもあったけど・・・幸せに浸って、守られる事を求めて弱くなった姿はなかなか萌えました。
EDルートだと、強気に突っぱねちゃうからなあ。
ダイスケも壊れ気味で怖いし。

この2人は再び出会えるんでしょうか?
主人公・・・待つタイプじゃないとは思うけど、救えなかった無念さとかもあると思うんで・・・また出所しそうな頃にふらっと戻ってきたりするのかも。
幸せになって欲しいなあ。
画面の中から愛を伝える彼のスチルはやっぱり結構綺麗でした。

あとは・・・ガッカリナンバー2
ムキムキボディビルダー。
ラブラブになるかと思ったのに!!
一生懸命通ったのに!!
最後は開き直って乱交って・・・ソレ・・・解決してないよ・・・。
なんかもう・・・思い込みのまま元カレを想ってた方が良かったんじゃ・・・?といいたくなりました。
ちょっとガッカリ。


最後はガッカリナンバー1
真ED:はじめての男。

とりあえず、容姿変わりすぎッッ!!(主人公もツッこんでたけど)
あの最初の顔だと・・・ゴウとかムキムキビルダーとかニヤニヤオヤジあたりっぽいですもんね。

なんでアレがあの美形になりますか・・・?

しかし、罪な人ですな。
主人公にしろ、彼女にしろ・・・惚れさせたままほったらかしってさー。
あの事件は・・・もちろん彼女を信じたかったのに裏切られた彼も可哀想ではあるんですが、もっと早くちゃんと止めてあげて欲しかったなあ。

あんな形振り構わず壊れてしまう前にさ。
頬を叩かれてる時のスチルで実は美人じゃーん!と思いました。
それまでの立ち絵とかだと別に綺麗でもないのになと思ってたので。
好きな人を好きで好きで壊れてしまったってのは・・・可哀想。
本当は叶わないとは知ってて、でも認めたくなかっただけって気もするんですよね。
小さい頃から知ってたならあのムキムキ時代も込みで好きになったんだろうし。

うん・・・まあ・・・なんかね・・・
主人公殺された時はどうしようかと思ったけど・・・それ以外ではつい同情を・・・。


ま、それはともかくとしてですね。
彼は主人公が現れた時点からずっとドキドキしてたんでしょうか?(笑)
やっべー、昔失神させた子供がいるーー!?みたいな。
だからあんなに素っ気無かったのかなあ。

接点もあまりなかったような気がするんで、あのEDも仕方ないとは思うんですが。
が!
鬼のような難易度をどうにかこうにか乗り越えて(この時点で徹夜してて朝の5時頃だった・苦笑)やっと辿り着いたED
ゲーム中、一番の美形とラブラブー!と思ったら・・・Hは主人公がボロボロだったおかげで最後までいかないし・・・
EDモノローグでは、(無事、はじめての男も見つかったしー!心機一転、次行くかー!)みたいなノリで・・・。
うっそー!と思いました、正直。
晴れて目出度く恋人同士とかないの?
無事見つけて、一回したらもう心残りなしで終わり?

主人公よ、君に心残りがなくても私には大有りだぞ!
寝てないんだぞ!と思ってしまいました。

苦労した真EDキャラとの最後がラブラブでないとは・・・何とも斬新です。

いいんだけどね・・・ゲンヂさんはアキラに振り回されながら一生いいように使われちゃうのが幸せ(個人的真ED)なんだから。
アメリカでアキラにちょっかいだしながら暮らすからいいんだもーーん!!
と、負け惜しみを言いつつ、もう一度アキラEDを見てみました。

まあ、そんなこんなで結構楽しんだゲームです。
ホンモノワールドに抵抗がない方にはそこそこお勧めです。